おしゃべりばぁば 7話
2022/05/13
身体は食べたものでつくられる
黄色と青を見かけると、ウクライナと連想してしまう。
戸惑う心の置きどころが見つかりません。
どうぞこれ以上、人々の心と体を傷つけないでと願うばかりです。
さて、気持ちを切り替えて!
※うちの庭の「紫蘭」
突然ですが、クイズです。
「車にガソリン」と「人に食べ物」
この関係同じででしょうか?
チコちゃんならなんて答えてくれるでしょうか?
身体は食べたもので作られる
ということを。
シェーンハイマー(生化学者)という人が、80年前に実験で証明してくれています。
車を動かすためには、エネルギーが必要なのでガソリンを補給します。
生物が生きるために必要な食べ物も同じように考えられていました。
食べ物は体内で燃やされ(酸化され)ます。
その時のエネルギーは体温になったり、代謝ができたり、運動したりして消費されます。
100食べたら100燃やされるのかと、この食べ物の収支を確かめたいと考えたのがシェーンハイマーです。
Schoenheimer
ミクロのレベルで確かめたいと考えた。
生物は酸素や水素や窒素や炭素といった粒子の集まりだと捉えていた。
食べ物も同じ粒子の集まりです。
この食べ物の粒子の集まりが、生物の体内にある粒子の集まりの中に入ったらどうなるのか?
私も気になる。知りたい!
1930年代のことです。
シェーンハイマーさんは、マウスを使って調べたのです。
実験の結果はいかに。
食べた食べものの半分以上は燃やされことなく、マウスの体のシッポの先から頭の中、体の中、いろんなところに溶け込んで、マウスの一部に成り代わっていたのです。
つまり、車にガソリンを注いだら、燃えるだけでなく、ボディの一部になったり、タイヤやハンドルの一部になったりするということです。
これはあり得ないことですよね。
でも生物の体内では食べ物は直ちにいろんなところに散らばって体の一部になっていくのです。
さらに、マウスの体重は、食べ物を食べた前後で変わらなかったのです。
食べたものが体の中に入ったのに、体重が変わらないなんて、マウスの体の中ではどうなっているのでしょうか?
またまた気になります。
それは、食べ物を食べると、食べ物を構成している原子や分子は生物の体の一部にたちまち入れ替わるシステムに。
古くなったゴミは掃除されます。
食べ物を食べるということは、
車にガソリンを注ぐということは全く違って、絶えず自らの体を作り替えてもいる。
ということ。
お肌も脳も肝臓も胃も良質な食材で整えたい。
栄養不足だとイキイキした細胞ができない。
臓器ができない。
身体は食べた物でつくられるということを意識しながら、お食事を楽しみたいです。
参考:「最後の講義」福岡伸一