おしゃべりばぁば 11話
2023/01/06
おしゃべりばぁば 11話
自然のリズムに添って
穏やかなお天気に恵まれて、明るい陽射しの中で新年を迎えることができました。
早くコロナ禍が鎮まり、心穏やかな日常がやってきますように。
昨年の秋にNHKのテレビ番組で奈良の春日大社の若宮で執り行われた式年造替の様子がLIVEで放送されました。
風雪にさらされて傷んだ社殿を20年に一度、造り替えます。
その間は、神様は仮のおすまいに移ってもらい、新しく建て替わった社殿に喉ってもらう儀式です。
神様のお引越しです。
テレビを見た方もいらっしゃると思います。
神様の儀式は深夜に行われるので、神様が戻られる時は、ろうそくも消されて真っ暗な状態で、とても神秘的な時間が流れていました。
10年ほど前に奈良の春日大社に初詣に行くことができました。
ずっといつか行きたいと願ってのことでした。
春日山の森の緑に、朱色のお社がそれはそれは美しいのです。
私は20年ほど前に葉室頼昭さんの本を友人に勧められて以来、葉室さんが書かれた本を手元に置いて繰り返し、ずーっと読み続けています。
葉室頼昭さんは前の春日大社の宮司さんです。
変わった経歴の方で、形成外科の草分け的存在でしたが、その後に就かれたのです。
神道と医学を融合された考えのもと、日本人の為の日本医学の在り方を説いてくれています。
まず、人間の体は大自然のリズムに順応することだ。と。
私たちは一日のリズム、一カ月のリズム、一年のリズム、一生のリズムに従って生きています。そのリズムに順応して生きていけば健康に生きることができる。
【一日のリズム】夕方になると、体は寝る準備をしている。体温を下げ、血圧を下げる。いろいろな機能を下げて、寝る準備をしている。
夜はずっと寝て、明け方になると活動するリズムになり、血圧が高くなり体温が上がり、機能が活性化して昼間働く準備ができます。
こうしたリズムの中で私たちは生きています。
健康の基本は自然のリズムに従うということですね。
【一ヶ月のリズム】月の引力によおっても、ものすごく影響を受けています。海のサンゴも、満月時に一斉に卵を産みます。
人間も昔は満月の時が排卵日だったと言われていました。海の潮が満ちてくると、人間の体液も満潮になる。たしかに、満潮時に子どもは生まれると聞かされていました。
今は生活が自然から遠くにあり、メチャクチャになってしまった部分もありますが。
そういう大自然のリズムに添っていると、自然の力を貸してもらえるのです。そういうリズムを体が知っていれば、病気にもなりにくいのです。
リズムを忘れてしまったり、無視した生活をすると、病気になる。
暦の上の話だけでなく、立春からは春に向かって準備をするときです。
準備をせずに春を迎えてしまうと、木の芽時に体調が悪くなる。よく耳にしますね。
春は活性化するときですが、体が活性化していないと、リズムが狂って体調にあらわれる。
私たちの身体は自然の力を借りながらまた、活用しながら、バランスを崩さないようにして。
今年は自然を感じながら、自然のリズムに添って生活していきましょう。
そうすることが、自然からの力をもらい、いざというときに助けてもらえるような気がします。
ご家族皆さまにとって、健やかな一年でありますように。
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