漢方相談【秋の咳】徳島の漢方相談薬局
2024/11/02
秋におこる咳症状
咳・声がれ・のどの痛み
この時期になると咳が出る方。のどに違和感が出る方。声がれがひどい方。などの相談が多くなります。
東洋医学的考え方を考慮すると、
体も自然の流れの中で存在し、自然と調和しながら生命を維持しています。
季節の変わり目は大きなエネルギーの変化になるわけです。
自転をしながら公転をしている地球は太陽との距離に影響をうけ、気候も変動していきます。気温、湿度、気圧、日照時間などの変化が体にも影響をしているのです。
徐々に少しずつの環境変化なら体の変化も自覚がないうちに適応しているのでしょう。
夏から冬に向かって、大きな気候変化は気温と湿度。空気が冷え、乾燥してくるのです。
その時の体のわかりやすい変化が喉の違和感になります。
寒くなり、鼻水がでます。それが鼻から排出されると同時に喉に流れ出します。これを後鼻漏といいます。後鼻漏によって喉が炎症をおこし、咳が出ます。また、寒さの刺激でも咳が出ます。また、乾燥によっても喉の粘液分泌が低下し喉が荒れることによって咳がでます。
乾燥はウイルスや細菌にとっては好環境なのでその影響で免疫反応がおこり、咳が出ます。
このように、気候によって咳がでる説明はある程度可能ですが、人によって原因はさまざまで一つではありません。
また、環境の変化に対応しようとして自律神経という神経がバランスをとろうとしていますが、疲労、睡眠不足、過食などによって自律神経のバランスが取りにくい生活をしていると倦怠感、不眠、咳嗽、微熱などこれまた人によって様々な症状がでてきます。
咳止めを飲んだり、薬を服用するということは対処療法であり、根本的に解決しているわけではありません。
ご自分の体の状況を把握することが大切です。
より自然に近い生活ができているか。不自然な生活習慣はないかなど、ご自分の体の声に耳を傾けてみませんか。そういうとスピリチュアルな感じがあって抵抗感を感じる方もいっらっしゃると思いますが、要するにゆっくりする時間を確保しようということです。ソファーに座ってスマホで動画を観るというゆっくりの仕方ではなく、夜になったら部屋を薄暗くして目をつぶる。その時はできるだけ何も考えない。5分でもいいと思います。そんな時間を作ってください。その時に歌詞のない音楽をかけていると、これだけで瞑想です。難しく考えないで気持ちをフラットにする時間を作ってください。
一日頑張った体をいたわることをしてあげてください。
なかなか良くならない症状で困ったらこういうアプローチもあるということを知っておいてください。何かのヒントになるはずです。